「大人のひきこもり」が増加中

ひきこもり平均期間はなんと22年

「大人のひきこもり」が増加していることが民間団体の調査で明らかになりました。2016年の内閣府によるひきこもり実態調査では、半年以上自宅に閉じこもっている引きこもり者の数は全国で推計54万1千人。引きこもり期間は「7年以上」が34.7%と最多で、前回調査(16.9%)の2倍強と長期化傾向を示しました。

しかし、ひきこもりは不登校などにからむ若者の問題とされがちで、調査対象は15歳から39歳まで。うち「35~39歳」の割合が急増しているにもかかわらず、40歳以上の大人のひきこもりの実体は不明のままでした。

このたび厚生労働省の助成を受けた民間団体「KHJ全国ひきこもり家族会連合会」が40歳以上の「ひきこもり」に関して行った初の実態調査の結果、大人のひきこもりの実態が明らかにされました。同連合会は40歳以上のひきこもり者61人の家族らへの聞き取りを実施。その結果、平均ひきこもり期間は22年にも達し、昼夜逆転や家庭内暴力などの行動も多く見られたことが分かりました。

さらに、いったん行政や病院の支援を受けても、ひきこもりが長引くにつれ支援が途絶えたケースが半数に上ることも明らかになりました。

高年齢化と長期化が一層進む

これまでの内閣府による実態調査で無視されてきた大人のひきこもりは高年齢化と長期化の度を増しています。

徳島大学の研究グループが2010年に行った調査によれば、引きこもり者の平均年齢は31.61歳で、最年長は51歳に達し、同大の2008年の調査の平均年齢30.12歳から約1.5歳の上昇を見せました。さらに、引きこもりの平均期間は10.21年、最長は34年と当時から引きこもりの高年齢化と長期化が進んでいたことが明かになっており、7年後の現在はさらに進行しているものと思われます。

また山形県の調査では、ひきこもり者のうちの40代以上の割合は6割に達し、ここでもひきこもりの高年齢化が示されています。しかし、内閣府による本格的な大人のひきこもり調査はいまだ行われておらず、一刻も早い調査が望まれています。