メンタルヘルス診断にもIT時代が到来

企業の「ストレスチェック」義務化に対応

2015年12月から従業員の「ストレスチェック」が企業に義務化され、メンタルヘルスへの関心が急速に高まっています。そんな中、ITを使ったメンタルヘルスデバイスがいま熱い注目を集めています。

これまでうつ病などをはじめとする精神疾患の診断は、医師が患者の表情や反応、気分や気力などを問診や視診で評価して重症度を決めてきましたが、評価基準が数値化されていないため医師の経験や感覚などに頼っているのが現状でした。

そんな中、立ち上がったのが「表情・音声・日常生活活動の定量化から精神症状の客観的評価をリアルタイムで届けるデバイスの開発」と題するプロジェクトです。同プロジェクトにはマイクロソフトやソフトバンクなど6社にくわえて慶応大学も参画。機械学習を使った人工知能を活用して、精神疾患の重症度を客観的に数値化することを目指します。

同プロジェクトでは患者の診察中の表情、音声、体動などを人工知能を使って定量化するとともに、活動や会話、睡眠などの日常データをスマホなどで収集。これらを基に人工知能が患者の精神状態を統合的に解析し、リアルタイムで客観的評価を下す技術などを開発する予定です。

スマホを使ってメンタルヘルスを向上

ITを活かしたメンタルヘルスデバイスとしては、スマートフォン用のストレスチェックアプリも注目されています。

同アプリはスマホのカメラに指先を当てることで皮ふの色や心拍の変化を測定。ストレス度やリラックス度、体の元気度などのデータを視覚化して、ストレス管理に役立てるもので、ダウンロード無料。ストレス状態に応じて音楽や書籍などの癒しコンテンツを提案してくれる機能もついています。

また、イギリスで開発中のウェアラブルデバイスはリストバンド型のライフログガジェット(日常生活データ測定装置)で、ユーザーの日常活動、歩数、睡眠などの情報にくわえて感情や心拍、呼吸、脈拍などの身体状態も測定。

スマホと連動して利用状況も計測するなど、すべてのデータを総合的に判断してユーザーのメンタル状態を分析。ビジュアルを使って分かりやすく提示してくれます。さらに、ストレスが強くなった時などにメッセージやアラートがスマホに届く機能も装備。リラックスのための瞑想や呼吸法提供などの機能も嬉しいところです。