旅客機の乗客の騒ぎはファーストクラスのせい?

データを元にカナダの大学が発表

旅客機の中でささいなことをきっかけに乗客同士が口論をはじめ、果ては暴力沙汰に及んだり、客室乗務員に当たりちらしたりなど、旅客機の乗客が騒ぎを引き起こすケースが跡を絶ちません。ところが、旅客機の乗客が機内で騒ぎを引き起こす原因の一つが実はファーストクラスの存在にあるかもしれないという研究結果が発表され、注目を集めています。

カナダのトロント大学のキャサリン・ディセレス准教授のグループは、主要航空会社の国際便の機内で起きた騒ぎについての数年間、数千便のデータを調査。その結果、ファーストクラスがある便で騒ぎが起きた件数はファーストクラスがない便の約5倍でした。

この調査結果をまとめた論文は今年3月2日の「アメリカ科学アカデミー」(the National Academy of Sciences)に発表されています。

人は不平等や優越感を感じると行動に出る

調査によると、ファーストクラスがある便で騒ぎが起きた件数は1000便につき1.58件、ファーストクラスがない便では0.31件。エコノミークラスの乗客がファーストクラスの区画を通らされて搭乗した場合に騒ぎが起こる確率は、ファーストクラスとは別の入り口から直接エコノミークラスに入った場合の2.18倍でした。

こうした傾向についてディセレス准教授は「人は欠乏や不平等を感じると行動を起こしがちになる」と説明。たとえばファーストクラスにくらべて格段に長いトイレの列などの不平等をエコノミークラスの乗客に見せつけるのを、間にカーテンを設けるなどして慎むように航空会社に勧めています。

ちなみに、エコノミークラスの乗客がファーストクラス区画を通って搭乗した場合、ファーストクラスの乗客が騒ぎを起こす確率は、エコノミークラスの乗客がファーストクラスとは別の入り口から直接エコノミークラスに入った場合比べてほぼ12倍になり、騒ぎが増えるのはエコノミークラスの乗客だけではないことも今回の調査で明らかになりました。

これについてディセレス准教授は「人が自分の社会的地位の高さを認識すると、反社交的で高慢な態度になりがち」と説明しています。