「痩せるホルモン」がメンタルに影響

不足すると、メンタルヘルスが悪化

「痩せるホルモン」として知られるホルモンがメンタルヘルスに影響を及ぼすことが研究の結果明らかになりました。ダイエットだけでなく、心の健康にも効果があるという「痩せるホルモン」とは、いったいどのようなものなのでしょうか。

太ももや下腹部、尻などの脂肪細胞から分泌されるホルモン「レプチン」は、満腹を脳に知らせるホルモンとしてダイエット関係者の間で注目されています。レプチンは体内の脂肪量の増加に応じて分泌され、血流に乗って脳に満腹のサインを知らせて、満腹感を感じた脳が食欲を抑える命令を発します。このため、こうした肥満を防ぐ作用を持つレプチンがダイエット関係者の間で注目されているのです。

福島県立医大附属病院の小宮部長の研究によると、メンタルヘルスに問題を抱える患者の血液を調べたところ、レプチンの血中値が健康な女性に比べて低かったことが明らかになったそうです。その理由としては、なんらかのストレスによって血流が悪化したことで、レプチンの分泌量が低下したことなどが考えられています。

適正な睡眠時間がレプチン分泌の鍵

今回の研究結果によって、血中のレプチン値が低い人はメンタルヘルスが悪化している可能性があることが示唆されています。レプチンがダイエットだけでなく心の健康にも影響を及ぼすというわけで、これまでのメンタルヘルスの指標に代わってレプチンを使うことができる可能性が期待されているのです。レプチンは唾液の中にも含まれており、採血をしないでメンタルヘルスを測定することもできるでしょう。

また、レプチンの値を適正に保つことでメンタルヘルスを改善させる可能性も期待できますが、いったいどのようにすればレプチンの値を維持することができるのでしょうか。

海外の研究によれば、短時間の睡眠下ではレプチンの値が低下して、代わって食欲を増す「グレリン」というホルモンの分泌が増加することが明らかになっています。睡眠時間が短くなることで、脳の食欲中枢の働きが狂ってレプチンの分泌が低下してしまうのです。このことから、レプチンの値を適正に保つには8時間前後の適正な睡眠時間が必要になってくるでしょう。

ダイエットだけでなく心の健康にも睡眠が大切なことを思い知らされますね。