食欲の秋に忍び寄る心の病とは

気分が落ち込むと甘いものがほしく

深まるばかりの秋。おいしいもの、とくに甘いものをおなかいっぱい食べたくなる季節ですが、実は油断は禁物。食欲の季節だからといって甘いものがたまらなく食べたくなったら精神的に要注意だからです。

甘いものを食べると、それに含まれる糖分が脳に運ばれてエネルギー源となり、脳内神経伝達物質セロトニンの分泌を促します。セロトニンには覚醒作用や安定作用があって、落ち込みを解消して気分をよくしてくれます。

ストレスがあったり、気分が落ち込んだりしていると、甘いものを食べたくなりますが、その理由は脳が落ち込んだ気分をよくするために甘いものを欲しがっているからなのです。逆に言えば、甘いものが欲しくなるときは、気分が落ち込んでいる可能性があると言うことができるのです。

食欲がありすぎるのはうつ病の症状?

秋になると、日照時間が日増しに短くなってゆきますが、日光にはセロトニンの合成を促して気分をよくする働きがあるため、日照量が不足するとセロトニンの分泌が減って、うつ病を引き起こす可能性があります。

うつ病の症状としては、一般的には食欲不振が挙げられますが、実は食欲が亢進するケースも珍しくありません。近年、これまでのうつ病とは異なる新しいタイプの「新型うつ病」が急増していますが、その症状としてこれまでのうつ病の食欲不振とはまったく逆の症状である食欲亢進が挙げられているのです。

もしもとくに空腹でもないのに甘いものがたまらなく食べたくなったら危険信号です。また食欲亢進にくわえて、昼なのに強い眠気がある、強い疲労感がある、イライラしやすい、仕事に集中できない、なにをやっても楽しくない、気分が落ち込む、外出が億劫だ、などの症状が2週間以上続いた場合は、新型うつ病の可能性があるので注意が必要でしょう。