精神疾患による労災申請が過去最多に

パワハラやセクハラによる障害が急増中

職場における原因による精神疾患で2013年度に労災を申請した人の数は、前年度比152人増の1409人(厚生労働省調べ)に上り、集計を開始した1983年以降で最多となりました。申請者は5年連続で千人を超えており、30~40代の働き盛りが6割を占めています。このうち労災認定されたのは436人(男性289人、女性147人)で、こちらも集計開始以来2番目の多さとなりました。

申請された精神疾患の原因としては、「嫌がらせやいじめ(パワハラ)」と「仕事量が増えた」がともに55人でトップ。次いで「セクハラ」が40人で「嫌がらせやいじめ」ともに集計開始以来最多となりました。2011年12月にパワハラやセクハラに関する労災認定基準が緩和されたことで、認定されやすくなったことが影響したとみられています。

また、業種別では製造業が249 人、医療・福祉が219 人、卸売業,小売業が199 人と続き、職種別では一般事務が227人、商品販売が90人と続いています。

企業のメンタルヘルス対策が急務

過去1年間にメンタルヘルスを原因とする休職・退職者を出した企業は全企業の4分の1にも上り、休業・退職手当などの経済的損失はもちろん、最近の人手不足の中での人員不足による職場の混乱や、ほかの従業員へのしわ寄せなどから、企業に多大の損失を与えます。いまや企業にとって、従業員に対するメンタルヘルスケアが緊急の課題となってきているのです。

企業には従業員の健康を守るための健康管理義務があり、従業員50人未満の事業所には健康診断の実施が義務付けられています。さらに、従業員50人以上の事業所には産業医や衛生管理者の選任も義務付けられ、メンタル不調者の早期発見体制が整えられています。しかし、今回職場における精神疾患の急増が明らかになったことで、これら以外にもパワハラやセクハラ、過剰労働などに対する現場における対策がいま求められているのです。