恐怖が知らぬ間に心に「トラウマ」を

6月6日は「恐怖の日」

6月6日は「恐怖の日」。新約聖書「ヨハネの默示録」第13章の「心ある者は獣の數字をかぞえよ。獣の数字は人の数字にして、その数字は六百六十六なり」という記述に基づくもので、人類に災いをなすという「獣」(悪魔)の数字が「666」であるということから、この不吉な数を持つ6月6日を恐怖の日としたものです。

ひとは恐怖を味わうと「トラウマ」という心の傷を負います。トラウマとはなんらかの原因による強い精神的ショックによって心に刻まれた傷のことをいい、トラウマが強すぎると、精神に長期的な障害を引き起こします。こうした精神障害を医学的には「心的外傷後ストレス障害」(PTSD)と呼んでいます。

PTSDはベトナム戦争の帰還兵の多くが示した精神的後遺症がもとで発見された心の病で、地震などの自然災害、殺人などの事件、事故、戦争、火災、いじめ、暴力、レイプ、DVなどといった患者に強度の精神的ショックを与える「外傷的出来事」がその原因となります。

数年後にフラッシュバックや悪夢が

PTSDの症状の特徴としては、トラウマの原因となった外傷的出来事の記憶が長いものでは数年後に、フラッシュバック、悪夢、幻覚などの形をとって現れ、外傷的出来事を再体験することで恐怖や絶望感が蘇ってしまうというものがあります。そして、その後トラウマを想い出させるような状況に出会うたびに強い恐怖や不安を感じるようになり、その衝撃を裂けようとしてトラウマを思い出させるような状況を避けるようになったり、トラウマの記憶自体を失くしてしまうこともあります。

さらに、睡眠障害、イライラ、怒り、過剰反応などといった神経過敏や、逆に意欲低下、集中力低下、孤立、無感情、無関心などの反応低下を呈することもあります。

こうしたPTSDを患ってしまった患者を治療せずにそのままにしておくと、重症の場合は日常生活に支障をきたすこともあり、場合によっては自殺や自傷などに至る恐れもあります。このため、患者には専門家による正しい治療が不可欠です。 PTSDの治療法としては、認知行動療法をはじめとする精神療法や薬物療法などが効果を挙げており、患者の状況に合わせた治療法が選択されます。