労働時間適正化キャンペーン

時間外労働の問題は根強い

11月は、厚生労働省が「労働時間適正化キャンペーン」を行う月となっています。このキャンペーンは、長時間労働とそれに伴う様々な問題の解消を目的に行われるものです。

総務省の労働力調査によれば、週60時間以上労働する労働者の割合は全体の1割、30代男性の2割となっています。

今年、4月に施行された労働基準法改正も、限度時間を超えた時間外労働への割増賃金率の引き上げや時間単位年休、割増賃金の代わりに付与する代替休暇制度など、時間外労働の抑制と労働者の健康を守るための休暇制度を中心に行われています。

というのも、長時間労働を背景として、過労死や過労自殺、うつ病などのメンタルヘルスの悪化といった問題が生じているからです。

時間外・休日労働と健康との関わり
・月45時間を超えると、脳疾患や心疾患を発症する危険性が高まる
・月80時間 医師による面接指導が望ましい(※)
・月100時間 面接指導を確実に行う(※)
※本人の申出が必要

ここにあげた基準は、過労死の労災認定などから導かれているもので、健康を損なわない、いきいきと働いてもらうためには、より少ない時間数で未然に防ぐ意識が必要となるでしょう。

サービス残業は、大きな企業リスクにも

10月20日に発表された「賃金不払残業(サービス残業)是正の結果まとめ」によると、不払いになっていた割増賃金を支払うことになった企業の支払額ベストスリーは以下のようになっていました。

1位 12億4千万円(飲食業)
2位 11億円(銀行・信託業)
3位 5億3千万円(病院)

労働者の権利意識の高まりや、司法の世界でも、サラ金の過払い訴訟の次のターゲットとして、未払い賃金が浮かび上がってきているとも言われており、今後、企業経営にとっても、大きなリスクとなっていくことは間違いないでしょう。

仕事によるストレスは、労働時間だけで決まるものではありませんが、過大な残業による負荷は、さまざまなストレス対策や精神論・根性論を吹き飛ばして、身体とこころに大きなダメージを与えることもまた事実です。
また労働時間は、数値として目に見えるものですから、メンタルヘルス対策として、最初に取り組むにはちょうど良いテーマとも考えられます

この機会に、職場での時間の使い方について見直してみてはいかがでしょうか。