これもうつ病? 職場に広がる新しい「うつ」

プライベートでは元気なのはココロの仮病?

会社では元気がなかったり、イライラしたりと調子が悪いのに、週末やプライベートになると元気な姿を見せる。そんなうつ病が、職場の若い人を中心に見られるようになっています。

「自分が悪い」と自責の念が強い従来のうつ病とは異なって、「自分は悪くない、周りが悪いんだ」という態度を示すことも多く、上司や周囲との関係もうまくいきません。

「うつ病はココロの風邪と聞いていたけれど、これではココロの「仮病」ではないか?」と疑念を持ってしまうかもしれません。 薬物療法や休養の効果が出にくいといったように治療についても、従来のうつ病とは異なっています。

「適応」がキーワード

うつ病は、「適応障害」ともいうように、周囲の環境とどう適応するかを巡っての病いです。

従来のうつ病が、いわば会社という組織への「過剰適応」によって生じたのに対して、豊かさのなかで会社にどう適応してよいか自体が分からなくなっているのが現代型のうつと考えられています。

個性を発揮することや自己実現をすることを奨励されて、学校を出た若者が、会社という現実とぶつかり、自分の望むような評価を得られないなかで、どう適応してよいかを知らない、分からないという戸惑いが根底にあります。

周囲から見て当たり前と思っていることができない。そこで評価されるのが社会人なのだから、甘えは許さないという気持ちも分かりますが、それでは問題は解決しません。

現代型うつの人は、一般に治療に積極的な傾向があります。根本的な治癒には、人格を成熟させる働きかけが必要です。 職場において大切なのは、適応を助けるサポートです。現代型うつの人が職場に出たら、これを機会にコミュニケーションを見直してみてはどうでしょうか。

職場にとってもプラスに働くに違いありません。