企業のメンタルヘルス対策 いまだ進まず約3割

社員の心の健康、メンタルヘルスについて対策を講じている企業の割合が、2007年10月末の段階で、約3割にとどまっていることが、先日厚生労働省が発表した「2007年労働者健康状況調査」で判明した。

「メンタルヘルス上の理由で連続1カ月以上休業または退職した人がいる」企業の割合は、企業規模1000人以上では9割を超え、10人以上が休業か退職している割合も企業規模5000人以上で89.7%と9割近く、1000人以上4999人以下でも55.9%と半数を超える。

また労働者に対する調査では、仕事や職場で「強いストレス」を感じる人の全体の6割強と半分を超える。ストレス原因は雇用体系によって異なるが「職場の人間関係」がそれぞれ上位を占めている。

メンタルヘルス対策の導入企業は33.6%と02年の前回調査と比べると10.1ポイント上昇したが、身体の健康対策である「定期健康診断」を実施した事業所が86.2%なのと比べてメンタルヘルス対策の普及度はまだ低いといわざるを得ない。

メンタルヘルス対策を導入していない企業の理由は
 1)「取り組み方が分からない」(42.2%)
 2)「専門スタッフがいない」(44.3%)

などが多く、今後も導入予定がない企業は全体で51.9%となった。

産業カウンセラーの導入について無知の企業や、専門家がいない企業に対しては、06年度から医師やカウンセラーなど専門家を無償で派遣してアドバイスしている。
しかしそういった厚労省の施策・呼びかけにもかかわらず、「今後も導入予定がない」企業が半分以上を占めたことから、企業におけるメンタルヘルスへの認識の裾野はまだまだ狭いことがわかる。メンタルヘルスケアの重要性を社会的に訴求していくことが今後の課題となりそうだ。

※【参考:平成19年労働者健康状況調査結果の概況】
 http://www-bm.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/saigai/anzen/kenkou07/j4.html