自殺要因に地域性と連鎖がある

公表された「自殺実態白書2008」はNPO法人「自殺対策支援センター ライフリンク」と専門家チームが発表したもので、警察署ごとの自殺者のデータから、原因・要因、動機や職業別などについて分析されました。

2004〜2006年に被雇用者で自殺した人を警察署別に見ると、自殺者数の多い順に、
(1)愛知・豊田 (2)山梨・富士吉田 (3)福岡・筑紫野 (4)北海道・苫小牧 (5)北海道・札幌北 となり、中心企業、下請け企業、孫請け企業などさまざまな雇用形態の労働者が存在する工場を多く抱える警察署に多いことなどの地域性が出ました。

また、自殺の原因として、4種程度の要因が連鎖していると考えられ、 第一段階には、事業不振、職場環境の変化、過労などがあり、 また、負債、身体疾患、失業、職場の人間関係なども加わり、 さらに、うつ病、生活苦、家族の不和の状態になって、自殺に直結しやすくなる。
例えば、被雇用者でみると、
配置転換(職場環境の変化) → 過労(長時間労働、二十四時間交代制勤務など) → 家族の不和 → うつ病 →自殺
というような状況がみられる。

また、自殺前の1カ月以内に相談機関を訪れていた人は全体の62.4%、半数以上がサインを発しているのに自殺を防止できない現状も明らかになった。NPO代表の清水さんは「精神科などの医療機関が自殺を食い止める力をつけることや、医療機関に至る前の包括的支援が重要」としている。

※詳しい資料は、「自殺実態白書」
 http://www.lifelink.or.jp/hp/whitepaper.html