過重労働が心の病に…、懸念する企業5年で倍増

過重労働が精神疾患を引き起こす――。そんな発症の懸念を抱えている都内の企業の割合が過去5年間で倍増していることが、東京労働局のアンケート調査で分かった。そのなかで健康確保のために重視している対策として「メンタルヘルス対策の充実」を挙げた企業も大幅に増加し、労働衛生課は「企業の危機感が浮き彫りになっている」とみている。

このアンケートは東京労働局が昨年7月、従業員が300人以上いる都内の企業を対象に健康管理などの実態をたずね、1367社(回答率31.8%)から回答があったもので、平成14年、15年、16年と過去3回の調査を重ね、今回が4回目。

過重労働が精神疾患を発症させる懸念があると回答した企業は53.3%(729社)で、平成14年度調査の27.4%に比べほぼ倍増した。
また、過重労働との関わりとは関係なく過去3年程度の間に、精神障害の発症例があった企業は759社と全体の半数を超える55.5%にのぼり、他の精神疾患が疑われる例を含めると、合計1053社(全体の77.0%)で何らかの精神障害の発症が疑われる状況にある。

さらに、従業員の健康確保のために重視していることとして、「メンタルヘルス対策の充実」を挙げた企業が48.4%(平成12年度24.5%)、「労働時間等の心身の過重負荷要因の改善」が36.9%(同15.6%)とメンタル関係が急増している。

ところで、長時間労働者に対する医師による面接指導制度は、平成18年4月より法制化(規模50人以上の事業場)されたが、今回の調査では「何の制度も設けていない」と回答した企業が29.8%(407社)もあり、平成20年4月からはすべての規模の事業場で法制化されることから、早急な整備が求められる、としている。

※アンケート調査結果の詳細は、過重労働による脳・心臓疾患及び精神疾患の発症を懸念する企業が大幅に増加 〜「従業員の健康管理等に関するアンケート調査」結果〜(東京労働局発表)を参照してください。
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