うつ病は左遷が原因? 「左遷労災」を認定

毎日、読売、共同通信などで報道されましたが、今回の労災認定は左遷とうつ病に因果関係を認めた極めて珍しい事例となった。

ことの顛末は、
東京渋谷区の化粧品製造会社「コスメイトリックスラボラトリーズ」の元社員の男性(38)が「左遷人事が理由でうつ病になった」とした労災申請について、太田労働基準監督署(群馬県)が労災認定していた。

いきさつは、
1996年に同会社に就職、経理部の係長などを務めたあと、2004年7月ごろ、突然、群馬県の工場への配置転換を命じられ、同月中旬には工場の総務課に異動。総務課では、男性の机だけが窓際に離れて置かれ、給与は約11万円減額された。9月に入ると、吐き気、頭痛、けん怠感などを感じ始め、うつ病の診断を受け入院。退院した翌月、体調不良を理由に本社への転勤を求めたところ、「上司の許可なく一方的に休み、職場放棄した」として、解雇されたという。男性側は「同僚だった社長の息子に嫌われた」としている。

代理人の弁護士は、「これまで左遷が原因でうつ病を発症しても、申請をためらうケースが多かった。今回のように不当な処遇によって発症したうつ病で、こうした悩みを持つ人たちを勇気づける」と話している。

認定にあたっては、
昨年4月に太田労基署に労災申請し、5月には解雇無効と損害賠償を求めて東京地裁に提訴。8月15日に、同労基署から労災認定されたもので、一連の行為が認定につながった。

厚生労働省は「過労以外のさまざまな要因が重なり合うケースがある」と話している。

この問題では、左遷そのものが問題というこではなく、企業側の男性に対する処遇・対応に問題があったこと。また、この男性と代理人の弁護士との共同した一連の行為が認定を勝ち取ったといえる稀なケースかもしれない。ここまで徹底しないと認定は受けられない、ということも言える。
今日、ストレスを感じることがますます多くなっていく中で、企業側、労働者の意識とも変化を求められている社会となり、こうしたことから、企業側もより繊細な対応が必要であることが求められている。