職場のストレス解消法 職場とストレス 職場不適応について

■職場とストレス

神経性頻尿

●症状

排尿の回数が異常に多くなる状態を頻尿といいますが、ストレスなど心理的要因によっておこる頻尿をとくに神経性頻尿といいます。

Gさんは、デパ地下の人気店でデザート販売の仕事をしています。夕方、お客様で賑わい始めると何故かトイレへ行きたくなってしまいます。行ってもまた、すぐに行きたくなってしまいます。仕事仲間から「忙しいのにまたか」と思われているのではないかと思うと心配で、「トイレに行きたくなったらどうしよう」と、日中も気が気でありません。最近では一日中、トイレのことばかり考えるようになってしまいました。

ジュースをがぶ飲みするなどして水分を一時に大量摂取すると、排尿の間隔が近くなります。これは急激に増えた体内の水分を排出しようとする生理的な反応で、誰にでも当てはまります。このような水分の大量摂取がないのにもかかわらず、排尿回数が増える場合は治療が必要となります。覚醒時間帯に8回以上、就寝時に3回以上、トイレへ行くようならば、頻尿といっていいでしょう。

頻尿の原因は大きく分けてふたつあります。 まずひとつには、膀胱や尿道などに病気あるいは異常がある器質的疾患の場合。もうひとつには、心理的要因のみで頻尿が発症する場合。後者が神経性頻尿です。膀胱炎などの疾患と異なり、排尿痛や発熱はみられません。また、夜寝ているときには症状がないことが特徴です。

●原因

尿意を感じるまでの流れを説明すると、まず膀胱内に尿が一定量溜まったところで膀胱壁が刺激され、末梢神経から大脳の中枢神経に伝えられます。そこで尿意を感じ、トイレへ行くのです。つまり大脳が働くことによって膀胱との連携が保たれています。正常な排尿がコントロールできれば、ある程度の時間は排尿をがまんしたり、会議前などに排尿を済ませておいたり、ということができるわけです。

大事な面接や会議、会食などの前に極度に緊張しているとき、トイレへ行きたくなってしまう経験は誰にでもあることです。このように、排尿には心理的要因が大きく関わっているのですが、これが一過性の現象として終わらず、日常生活に支障をきたすほどになってしまう場合があります。「また同じことが起きるのではないか」というストレスや恐怖心で、尿意を必要以上に意識してしまい、そして実際に繰り返し尿意を感じるようになってしまうのです。がまんしようと思っても、どうしても意識してしまってがまんできません。

神経性頻尿になるきっかけは、電車や車での移動中にトイレをがまんしたり、非常に緊張する場面でトイレへ行きたくなった経験から発症するといわれています。また社会生活でのストレスをはじめ、事件や事故、災害などを原因とする精神疾患を機に発症することもあります。性格的に神経質な人がかかりやすいようです。

●治療

そもそも神経性頻尿は、膀胱には異常ありません。したがって何も治療する必要はないのですが、発症した人は膀胱に尿が少量でも溜まると強い尿意を感じてしまいます。そこで、膀胱の過敏性をやわらげる薬(抗コリン薬)を服用します。と同時に、生活のなかで意識的に排尿の間隔をあけるよう心がけると、数週間で改善することが多いです。改善すれば、服薬を止めても頻尿の再発は心配ありません。

神経性頻尿は尿意を気にしすぎることで悪化します。改善したら排尿回数には無関心になることが大切です。あれこれ予防法など考えてはいけません。むしろそれが最も有効な予防法といえるでしょう。ただ、頻尿が続いたり繰り返すような場合は、さまざまな要因が複合して起こっていることも予想されます。そのような場合は泌尿器科に受診し、検査を受けましょう。