●皮質性疾患による認知症
脳の神経細胞が、なんらかの原因でしだいに壊れていってしまうことによって起こる認知症です。
脳の中でどのような異常が起こってきているかは、MRIによる画像などでかなり明らかになってきていますが、なぜ脳の神経細胞が壊れはじめるのか、今のところよくわかっていません。
▼代表的な疾患としては、アルツハイマー型認知症やピック病、びまん性レビー小体病などがあります。
また、皮質下性の認知症としては、進行性核上性麻痺、パーキンソン病、ハンチントン病などがあります。
●脳血管性認知症
脳の血管がつまる(梗塞を起こす)ことによって脳の機能が低下し、認知症の症状が現れるものをいいます。
1箇所だけの梗塞では認知症は起こりにくいのですが、梗塞が小さくても脳のあちこちに多発すると認知症が出現します。また、完全に血管がつまっていなくても動脈硬化が強いと、血液の流れが極端に悪くなり脳の機能が低下して認知症となることがあります。
▼代表的な疾患としては、脳梗塞後の認知症やビンスワンガ−病などがあります。
※日本では、「アルツハイマー型認知症」と「脳血管性認知症」が多くなっています。
●脳代謝性認知症
内科的な疾患が臓器にあるために、脳に悪影響を及ぼし知能低下をまねくものです。
▼代表的な疾患としては、肝臓障害で起こる肝性脳症、肺の病気で起こる低酸素脳症、腎不全で起こる尿毒症性脳症、ビタミン不足で起こるウェルニッケ脳症、甲状腺機能低下症などがあります。
●正常圧水頭症による認知症
頭蓋骨と脳の間には、脳を保護するために脳脊髄液という液体が循環しています。この脳脊髄液は、脳の中心部にある脳室という部屋にも存在していますが、脊髄液の循環経路の閉塞がないにもかかわらず脳脊髄液が脳室内に過剰にたまってしまう病気が正常圧水頭症です。
くも膜下出血の後遺症でも起こりますが、原因がよくわからない例もあります。
この場合も、脳に悪影響を及ぼし知能低下をまねくものです。
●脳腫瘍による認知症
脳に発生する腫瘍だけでなく、他の臓器から脳への転移性腫瘍も認知症の原因となることがあります。
●慢性硬膜下血腫による認知症 頭蓋骨と脳の間にある静脈が切れることによって起こります。頭部を打撲して1〜3か月たって症状が現れますが、本人も忘れている程度の軽い打撲でも起こることがあります。アルコール多飲者に多いといわれています。
●感染性疾患による認知症
以前は脳梅毒が代表的な疾患でしたが、他にウイルス性脳炎の後遺症、エイズ、クロイツフェルドヤコブ病(狂牛病と類似)なども認知症の原因となります。
●薬物による認知症
多量の精神安定剤や、降圧剤で血圧を過度に下げすぎた場合、糖尿病の治療薬で低血糖になっている場合なども認知症の原因となることがあります。
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