特集 Vol.4
「パワーハラスメント」
パワハラって何?

近年クローズアップされているパワーハラスメントは、もともと和製英語です。2002年の岡田康子氏の著書『許すな!パワーハラスメント』から生まれました。この本では、上司が職権・権力差などを背景に、部下の人権を否定するような言動をくり返し行い、相手に精神的苦痛を与えることをパワハラと呼んでいます。
こうした上司と部下との問題は、従来からありました。ただ会社とは関係ない個人間で生じる問題として処理されてきたのです。
しかし、訴訟などを通じて「パワハラ」の認知が社会に広がるにつれて、近年、人権侵害あるいは職場環境の問題であるとの認識が強まっています。先に紹介した東京地裁判決で、その流れは固まったと考えてよいでしょう。
では、パワハラが起きる背景にはなにがあるのか、見ていきましょう。
リストラ目的の圧力
職場のパワーハラスメントには、リストラを目的としたものがあります。
上司のパワハラによって、退職に追い込むパターンです。会社側にとって、社員が自己都合で会社を退職する場合は、退職金の額も大幅に減らすことができるからです。
また、成果主義人事評価がある会社の場合、社員の賃金ダウンを狙って、上司が部下の些細なミスを大げさに咎めるようなケースもあります。
リストラ目的の圧力
上司のストレス解消のために行われるパワハラもあります。
これは必ずしも、上司の性格によるものだけでなく、追い込まれた環境が原因となって攻撃的な態度を生んでいるケースもあります。
当事者も自分の行為がパワハラにあたると気が付いていないことも多く、上司自身は、「業績アップのために少しくらいの脅しも必要」と考えていることもあります。問題解決のためには「教育的指導」との境目を見極めることが重要になります。





