この春課長に昇進したが、上司と部下の板挟みになって困っている。


業界では大手の部類に入る衣料メーカーに勤める36歳の女性(既婚)です。もともとキャリア志向が強く、結婚後も仕事中心できたため子どもはいません。まじめな仕事ぶりと実績を買われて、この春課長に昇進し、30人ほどの部下を持つようになりました。

当初ははりきっていたのですが、部下をどう動かしていけばよいのかや、仕事の采配などについて迷うことが多くなり、前任者の時代と比べて今ひとつ成績があがりません。
焦って部下にハッパをかけても、反応はにぶく、中には露骨に反発してくる者もいます。上司は上司で、「やっぱり女には荷が重かったのかなあ」などと、神経を逆撫でするようことを言います。

上司と部下の板挟みで、四面楚歌状態のため、もう何もかもいやになって放り投げたくなることもしばしばで、この1、2か月というものは、ほとんどうつ状態で、会社に行くのがとても辛くなっています。


昇進をきっかけに、周囲の期待にこたえようとはりきるのに、思うようにいかず、失望してうつ状態に陥るという、典型的な「昇進うつ病」と言ってよいでしょう。
働く者にとって、昇進は大変喜ばしいことのはずですが、このケースのように、逆に不幸を招くという例は決して少なくありません。

「昇進うつ病」に陥る人のタイプとしては、責任感が強い、上昇志向である、仕事中心に生きている(きた)、仕事や人生に対してきまじめである、仕事について家族などに相談しない、といったことが挙げられ、質問者はこのタイプにかなり当てはまりそうです。それに加えて、女性だからといって軽く見られたくない、という意識もないとは言えないでしょう。

女性の管理職が珍しくなくなったとは言え、ビジネスの世界はまだまだ男社会という面が少なくありませんから、課長に昇進して、大きな期待とともに相当なプレッシャーも同時に感じたであろうことは想像にかたくありません。

責任感が強いとか、きまじめであるといったことは、それ自体何ら非難されるべきではなく、むしろ美点として称えられるべきものでしょう。ただ、そうした人がこころの病気にかかりやすい傾向のあることは事実で、多くの専門家が、いい意味でのいい加減さや楽観主義が大切であると強調している事実に注目すべきです。
また、男性か女性かということも、ビジネスにとっては本来関係のないことですから、必要以上にプレッシャーを感じたり、肩に力を入れるのは考えものです。

性格や気質はそう簡単に変えられるものではありませんし、また変える必要もないかもしれませんが、少なくても、考え方や発想は変えることができます。世の中には、自分とは違う世界や価値観で生きている人がたくさんいるということに気づき、そうした人たちといかに共存していくかということをもっと考えてもよいのではないでしょうか。

たとえば、仕事以外の趣味にいそしんだり、旅行などでリフレッシュしたり、自己啓発セミナーに参加してみたり、とにかくこれまでと少し違った視点から自分を見つめ直してみるということも有益でしょう。もちろん、気軽に専門家の診断を受けてみるというのも、選択肢に入れてください。

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